Pay or Not

払うべきか、払わざるべきか。割に合うか、どうか。判断に迷う事や物のコストとリターンを計算します。

シャンプーボトル(ソープディスペンサー) - 買うべきか

近年、シャンプーの販売形態としては、プッシュ式ボトル詰めの製品と詰め替え用の併売というケースが殆どです。

それに伴い、オリジナル(汎用)のリフィル(詰め替え)ボトルを別に買うライフスタイルが普及しています。

自分で買う理由としては、

  • コスト
  • デザイン

などが挙げられます。
シャンプーの他に、リンス・コンディショナーやボディソープも殆ど同じ状況ですね。

言葉についてですが、「ボトル」ではただの「瓶」となってしまいますので、この記事では「液体定量吐出装置」の意味を持つ「ディスペンサー」を意識して使いたいと思います。

ディスペンサ - Wikipedia

 

ディスペンサーと言ってもいろいろな用途があります。
蒸留酒に使う「スピリッツディスペンサー」は以前の記事でも登場しました。

 

payornot.hateblo.jp

 

この記事では、シャンプー、リンス、ボディソープなどまとめてソープディスペンサーという言葉を使うことにします。

この記事では、純正商品とオリ汎用商品について見ていき、ソープディスペンサーのリターンとコストについて考えてみます。

純正品

純正におけるコストと純正ならではのメリットについて考えてみます。

この記事では、商品例として、シャンプーボトルにユニバーサルデザインの採用を提案した花王に敬意を表して、同社の代表銘柄である「エッセンシャル」シャンプーを採用します。

エッセンシャル リッチダメージケアシャンプー ポンプ 480ml

エッセンシャル リッチダメージケアシャンプー ポンプ 480ml

 

 

純正品のコスト

エッセンシャルシャンプーの480mlボトル入りの市価が約480円、詰め替え340mlが340円です。(計算しやすい価格を採用 1ml = 1円 目安)
単純に、純正ボトルは140円相当と考えられます。(140ml分を考えると0円とも考えられます)

他社も同じような価格設定です。

純正品のリターン

花王を始め各社純正ボトルは当然ながらその製品に最適な仕様となっています。

  • 製品ごとに想定している標準的な必要量をワンプッシュで出す
  • 製品ごとの粘性(ベタベタ・サラサラ)など性質にあった構造
  • 製品のブランドイメージにあったデザイン
  • 詰め替えパックとセットで使い易いデザイン

例えば、

ニュースリリース 使いやすさと環境配慮を両立した新容器 つめかえ用“ラクラクパック”を開発 | 花王株式会社

f:id:payornot:20160119145502j:plain

 

ですので、基本的には純正ボトル入りのものを買って同銘柄の詰め替え用を使っていくというやり方が一番使いやすいと言えます。

ユニバーサルデザイン

ユニバーサルデザインの定義は、

・ だれでも公平に使えること:いかなるグループにとっても役に立ち、購入可能なデザイン
・ 使う上での自由度が高いこと:個人的な好みや能力の広い範囲を許容するデザイン
<以下略>

花王ユニバーサルデザイン指針|花王株式会社

普及品としてのシャンプーは、色々な人が買うわけですから誰にでも使えるものでなければなりません。

一方、オリジナル品は様々な選択肢から各個人が自分にあったものを選べば良いのですからユニバーサルデザインである必要はありません。むしろ、エッジの効いたデザインの方が好ましいかもしれません。

シャンプー及びリンスボトルを見分けるデザインにおいては花王が推進した経緯があります。

シャンプーのきざみができるまで|花王株式会社

今では、国内大手のシャンプーメーカーのほとんどがこのデザインを採用しています。

汎用品

百均品

ボトルは百均でも100円で売っています。

しかし質については、

  • プッシュしたら戻ってこない
  • 側面が柔らかい(ベコベコ)
  • すぐに使えなくなる
  • 見た目が安っぽい

といった声が大きいようです。

質的には純正に大きく劣る印象です。あえて100円の汎用品を買う意味はなさそうです。

中級品

数百円程度の商品を中級品とします。

 

品質はもちろんマチマチですが、400円くらいの商品で純正品と同じくらいでしょうか。(個人の感想です)
オリジナルボトルを作る会社は単体で利益を得る必要がありますが、純正品の場合はボトルで利益を取る構造ではありません。そう考えると純正品150円がオリジナル品400円相当というのは妥当では無いでしょうか。

上級品

金額で1,000円以上になってくるとそれなりの付加価値が出てきます。

佐藤金属興業 SALUS マトリス フォームボトル
 

 

例えば、ステンレス製であれば清潔で、デザイン的にも特別な意味が出てきます。

しかし、純正品を頻繁に買い換える方が清潔と考えることもできます。(エコじゃないかもしれませんが)
また、純正品のデザインにも前述のユニバーサルデザインなど、それなりの意味はあります。

高級品

数千円する製品も存在します。

 

ここまで来ると富裕層や高級店舗などの用途になるかと思います。
お金が余っている人、経費で落とす会社などになりますのでお得かどうかを気にするレベルではありません。

特化品

「そのまま」

詰め替えパックにそのまま付けて使えるものなどが開発されています。

  • 詰め替えの手間が省ける
  • ボトルの置き場が不要
  • 最後まで使いきれる
  • 清潔

などのメリットがあります。
実際あまり普及していませんし、特に必要性があるという場合を除き、コストに見合うリターンは得られない印象です。

「オート」

また、オートディスペンサーも売っています。
手をかざすとセンサーで検知して自動で動きます。ハンドソープ用が多いです。確かに便利ですが、これもお得感はない印象です。

まとめ

通常は、純正品を使うのがお得です。

汎用品を使う場合、経済的に特になるケースはほとんどなさそうですが、特に事情やこだわりがある場合は用途にあった製品を十分納得した上で選ぶようにしましょう。

出世 - 目指すべきか

日本人の仕事と出世の考え方

仕事に対する考え方

総務省の調査によると、日本人の就業人口に占める雇用者の割合は、正規・非正規合わせて8割以上と言われています。

また、内閣府による世論調査(平成26年度)では、「働く目的」として最も多くの人が答えた項目の割合は、以下のとおりです。

  • 「お金を得るために働く」 51.0%
  • 「社会の一員として,務めを果たすために働く」 14.7%
  • 「自分の才能や能力を発揮するために働く」 8.8%
  • 「生きがいをみつけるために働く」 21.3%

同じく「収入と自由時間についての考え方」については、

  • 「自由時間をもっと増やしたい」 37.7%
  • 「収入をもっと増やしたい」 48.3%
  • 「どちらともいえない」 13.0%

出世に対する考え方

ところで、クロス・マーケティング社の若手社員の出世・昇進意識調査によれば、

  • 「絶対に出世したいと思っている」 12.0%
  • 「できれば出世したいと思っている」 28.8%
  • 「出世はしたくないと思っている」 15.8%
  • 「出世にはあまりこだわっていない」 43.4%

 となっています。より詳細には、

「出世したい理由」

  • 「給与・年収が上がるから」 79.7%
  • 「自分の成長が実感できるから」 40.0%
  • 「高い目標を持って働けるから」 37.0%

 

「出世したくない理由」

  • ワークライフバランスのとれた生活をしたいから」 46.6%
  • 「責任の範囲が広がるのが嫌だから」 38.0%
  • 「出世をしても給与・年収がそれほど上がらないから」 34.0%

 

「出世をするために必要と思うこと」

  • 「仕事で成果をあげること」 75.6%
  • 「上司やメンバーとの良好な人間関係」 62.2%
  • 「社内・社外を含めた幅広い人脈」 44.5%

仕事観まとめ

以上の結果をまとめると、

『日本人の多くは、お金を得るために働く。その一方で自由時間も必要としている。
できれば収入を増やしたいが、収入を増やすためには出世する必要があると考えている。出世を目指すことで高い目標、成長、やりがいも得られる。
出世を目指すことで得るものと失うもののトレードオフがあると考えており、出世はしたいが、そのために責任を負ったり時間を使ったりしたくないと思っている。』

このように解釈できます。
このトレードオフ構造の中では、

  • 「出世のためには何を失っても良い」
  • 「出世のために何一つ失いたくない」

の二つが両極の考え方となりますが、多くの方はこの間でバランスを取っていると思われます。

そこで、この記事では出世のリターンとコストについて考えてみます。

先ほどの調査をもとに、リターンとコストを以下のようにまとめてみました。
以下、詳細に検討していきます。

出世のリターン

人脈

出世のために人脈を広げることが必要であり、出世することでさらに人脈を広げるチャンスが得られます。
理屈としては、出世を目指すことで人脈が広がることは確かでしょう。

成長

人脈と同じく、出世のためには能力の成長が必要であり、さらに出世することでより大きな成長が期待できます。

収入

厚生労働省の賃金構造基本統計調査(2014年)を元にデータを抜粋し、以下のようにまとめました。

 年収
【万円】
労働者数
【万人】
労働者割合
【%】
期待値
【万円】
部長級 1,029 39 3.2 18.6
課長級 824 96 7.8 29.9
係長級 607 83 6.8 11.2
職長級 550 24 1.9 2.1
非役職 442 986 80.3 0.0

 

ところで、以前の記事で女性は不当に給与が低く抑えれていると指摘しました。
男性と女性では状況が大きく異なりますので、男女別で分けて考えます。

男性の収入データ
 年収
【万円】
労働者数
【万人】
労働者割合
【%】
期待値
【万円】
部長級 1,038 37 4.3 23.9
課長級 836 87 10.2 36.6
係長級 619 70 8.2 11.6
職長級 558 23 2.7 2.1
非役職 477 639 74.7 0.0


単純に概算すると、男性において、

  • 部長になれる人の割合は4.3%で年収は561万円アップ
  • 課長になれる人の割合は10.2%で年収は359万円アップ

となります。

女性の収入データ
 年収
【万円】
労働者数
【万人】
労働者割合
【%】
期待値
【万円】
部長級 889 2 0.6 3.2
課長級 711 9 2.4 7.9
係長級 548 14 3.6 6.2
職長級 396 1 0.3 0.0
非役職 379 346 93.1 0.0

女性においては、

  • 部長になれる人の割合は0.6%で年収は511万円アップ
  • 課長になれる人の割合は2.4%で年収は333万円アップ

となります。

やりがい

責任ある立場で、部下を使って大きな仕事を達成することにやりがいを感じる人がいることは確かでしょう。
その一方で、部下を持たずに自分の好きな作業をすることにやりがいを感じる人もいるはずです。また、収入のために出世して部下を持ったものの、実は部下のマネージメントにはやりがいを感じないという人もいます。

近年は、マネージャーとしての出世コースだけでなく、プロフェッショナルとしての出世コース、フェロー制度などを設けている組織もあります。この制度によって、仕事にやりがいを見出せるようになる人もいるでしょう。

リターンの構造

人脈と能力の成長(手段)によって、収入とやりがいが向上される(目的)という構造です。

人脈と成長を目的と考えることもできますし、やりがいについては絶対的な評価が難しく、明確な結論を出すことはできそうにありません。収入は金額で絶対値がはっきりしていますので、出世のリターンとしては収入が最も明確な要素と言えます。

出世のコスト

時間

こちらも賃金構造基本統計調査(2014年)のデータを元に以下にまとめます。

 年齢
【歳】
勤続
【年】
所定労働
【時間】
超過労働
【時間】
部長級 52.4 23.9 161 2
課長級 48 21.8 160 4
係長級 44.1 18.8 160 19
非役職 38.8 11.5 160 17

 

意外にも、実は出世しても時間外労働時間は増えません。それどころかデータ上は出世するほど減っています。出世すると時間を拘束されて自由時間が減ってしまうと思い込みがちですが、実際にはそうではないということです。(単に管理職の勤怠管理が適当なだけかもしれませんが)

もちろん、業務時間以外にもスキルアップのために時間を使っているということも考えられます。しかし、スキルアップも一種の趣味の時間と考えることもできます。

出世するほど自由時間が増えると結論付けるのは乱暴かもしれませんが、少なくとも出世したからワークライフバランスが崩れるとは言えなそうです。

能力以上に出世するためにサービス残業している人もいるかもしれません。その場合はもちろんワークライフバランスが崩れることになるでしょう。

責任

権限や地位が高くなり、より大きな仕事・より多くの部下を持てば責任が大きくなるのは当然という気がします。

しかし、実際に責任を取るケースというのはあるでしょうか。
具体的には、降格や減俸などでしょう。せいぜい平社員レベルになっても元に戻っただけであり、そもそもこのような処罰を受けるのもレアケースです。

責任が重くなるというのもイメージが先行しているだけであって、実際には大したことはないといえます。

ただし、部下のマネージメントをする責任を負うなど、やらなければならない作業の種類が出世するほど増えることは確かでしょう。
これをどうしても受け入れられないと考える人がいても当然です。

経費

出世をしたり目指したりすると何となくお金もかかるイメージです。

人脈を広げるために飲み会などに積極的に出席したり、部下におごったり。しかし、それも重要な時に限られることを考えればさほどのコストではありません。

成長のため、ビジネス書を買ったり、スクールに通ったりするコストはどうかと考えてみても、結局は小説や漫画を買うとか、趣味に使うだけでしょう。

出世をしたり目指したりすることで、特に余分にコストがかかっているわけではないといえます。

むやみにお歳暮などを贈るようであればかなりのコストがかかると思います。効果が明確であれば合理的と考えられますが、多くの場合は無駄なのではないでしょうか。

まとめ

日本人は出世をすると得るものが大きい一方で失うものも大きいと考えています。しかし実際には、出世のリターンとして明確な収入は確実に増えますし、出世のコストとして明確な時間や経費についてはそれほど失わないという結果でした。

男性の場合

部長以上を考えると狭き門ですが、課長あたりを目指すのは現実的ですし見返りもそれなりです。一方で失うものがあるかといえば特にありません。

ですので、一般的には出世を目指してみるのがお得と考えられます。

部下のマネージメントなどは絶対に嫌だという人は、プロフェッショナルが評価される環境を求めて、そこでの出世を目指すのが合理的です。

出世は目指すべきだとしても、時間で成果を水増しして能力を高く見せるためサービス残業をしてまでというようなことはお勧めできません。楽しみながら能力や人脈を増やし、それらを最大限活用しながら無理せずに出世を目指すのが良さそうです。

女性の場合

部長以上に出世する確率はかなり低いのが実情です。さらに、出世したとしても男性ほど収入アップの効果があるわけではありません。
女性においては、一般的に、出世を特に目指さなくても良いというのが現実です。

もちろん、それが社会として望ましいという意味では当然ありません。女性を不当に扱わない職場もあるでしょうし、将来は女性の地位も向上してくる可能性はあります。
悲観ばかりしていても勿体無いので、無理せず楽しみながら人脈、能力を向上させて将来に備えるのが良いでしょう。

能力を正当に評価されにくい傾向を前提にすると、女性は人脈作りをより優先した方がより良い職場にたどり着く可能性が上がったり、より効果が高い気がします。
サービス残業するくらいなら、外に目を向ける方が道がひらけそうです。

後記

出世には人脈と能力が必要という前提で書いてきましたが、あまりに大雑把な分類です。実際には色々な要素がありますよね。後日、詳細を書いてみたいと思います。

 

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夫婦別姓 - 強制すべきか

今回の記事は夫婦別姓についてです。

大変に政治的なトピックですが、このブログでは政治的な立場を明確にしたいとか政治的な主張をしようとは考えていません。ですので、ここではできるだけ客観的に述べたいと思います。誤りや過不足があればご指摘頂ければ幸いです。

いつものように夫婦の姓について、コストとリターンを考えてみます。コストとリターンは現状ベースで考えることにします。なお、当然ですがコストがかかること即ち悪ということではありません。コストとリターンの差し引きで考える必要があります。

夫婦同姓のコストとリターン

現状、

  • 夫婦同姓が強制されている
  • 通称での旧姓使用が一部では認めらている

という状況です。
現状ベースで考えますので、当然、コストもリターンもゼロです。

夫婦別姓のコストとリターン

夫婦別姓を強制するように制度変更した場合で考えます。

夫婦別姓のコスト

夫婦別姓の社会的コスト
システム変更コスト

現状の制度から大きく変わりますので、社会全体のシステムを大きく変更しなければなりません。
公的手続き、企業での人事関連、一般サービス、様々なシステムの変更が必要です。
マイナンバー導入の社会的コストは1兆円以上という見積もりもありますので、夫婦別姓の強制化においても同様のコストがかかっても不思議ではありません。

家族を認知するコスト

家族 = 同姓 という前提が覆るわけですから、同姓であることで家族であると認知できる状態から比べると、家族であると見分けにくくなることは間違いありませんのでコストとして数えます。
具体的にどのような時にどれくらい困るのかという例があまり思い浮かびませんし、これを社会全体での経済的価値に換算するのは大変に困難です。

家族の絆が弱まることでの社会的コスト

夫婦別姓のデメリットとされる代表的なものです。例えば、夫婦別姓により離婚が増えればその分の行政コストが増加します。

ところで、夫婦同姓であれば離婚しなかったというカップルが存在する一方で、夫婦別姓が制度化されたことで離婚しなくて済んだというカップルも存在するでしょう。
全体として家族の絆が弱まるのか強まるのかは判然としませんが、弱まる家族が一つもないとは言えませんのでコストとして数えます。ただし、経済的価値を算出することは困難です。

夫婦別姓の家族的コスト

社会全体で離婚が減ったとしても、自分の家族が離婚してしまえば、これは大きな損失に違いありません。
また、家の表札を2つ出さなければならない、といったコストも発生する可能性があります。

ステンレス表札145x50mm スタンダード (二世帯)

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夫婦別姓の個人的コスト

別姓を望む人にとっては、特にコストは発生しません。
一方、同姓を望む人、好きな人と一緒の姓になることに幸せを感じるという人が存在することも事実でしょう。そういう人にっっては、別姓を強制されることは人としての幸せを奪われることにつながります。

国家が個人の幸せを奪うことの是非はともかくとして、個人として大きなコストを負うケースがあることは確かです。

夫婦別姓のリターン

夫婦別姓の社会的リターン
手続き効率化

結婚により姓が変わる場合、その変更の手続きに行政、企業の人事(単純に名刺変更なども)コストがかかります。結婚で姓が変わることがなければ、これらのコストが削減できますので、リターンと考えられます。
マイナンバー導入においては、行政コスト削減が主なリターン(1兆円以上?)でしょうが、そこまではなさそうです。

システム変更リターン

システム変更に伴い、システム開発が必要になり開発業者の受注が増えます。潤った開発業者は雇用を増やすかもしれませんし、設備投資が増えるかもしれません。
要は一種の公共投資であり、GDPの増加につながりますが、乗数効果がどの程度なのかは判然としません。

性差別の減少

結婚により姓の変更をするのは圧倒的に女性が多いのが現状です。このことが女性差別の要因になっているのでしょうか。これが要因というよりは、結果であると解釈する方が自然だと思いますが、少なくとも別姓であれば平等にはなります。
夫婦別姓になれば差別が減るとは言い切れませんが、少なくとも増えることはなさそうです。
差別があった方が良いという考え方もあるかと思いますが、ここでは差別がない方が社会全体にとって良いことだという考え方をとります。

女性の社会進出

以前の記事で書いたように女性は労働市場で過小評価されている実態があります。 

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もし正当な評価がなされるようになれば、収入が増えますので当然に女性の社会進出は進むでしょう。
また、女性が性別変更によって受ける不利益がなくなれば、これも社会進出を後押しするでしょう。
女性の社会進出が進めば社会的リターンが向上することに異論がないとしても、ではどれだけの効果があるかは判然としません。

家族的リターン

例えば、スーパーで1家族1個までの限定安売り商品を買う時に姓が違うので他人のフリができる、といったことはあるかもしれませんが、得にはなさそうです。

個人的リターン
業務上のリターン

今現在、仕事で通称での旧姓使用を続けている人は多く存在します。
姓を変更することは、個人にとって大きな損失となる可能性が高いということです。
逆に言えば、姓を変更がないことで過去の人間関係や仕事の業績を傷つけなくて済むことが個人として大きなリターンになるということです。

もちろん、人によっては特に過去の蓄積がないあるいはスイッチングコストがゼロであるという人もいるでしょう。
個人としてみたときには、リターンがある人とない人の両方がいると言えます。

感情的なリターン

好きな人と一緒の姓になることに幸せを感じる人がいるのと同じく、慣れ親しんだ自分の姓が変わることに不幸を感じる人がいます。
自分の姓を変えなくて済むことが、それらの人にとっては大きなリターンとなります。

まとめ

夫婦別姓の社会的コストとリターン

ある程度の試算はできそうですが、何とも言えません。

夫婦別姓の家族的、個人的コストとリターン

差し引きで得をする人もいれば、損をする人もいる、という当然といえば当然の結果となりました。
そもそも、間違いなく全員が得するか損するかはっきりしていれば政治的な問題になるわけがありません。

結論

社会的なコストとリターンが判然とず、家族的、個人的リターンは人によるわけですから、夫婦別姓を強制すべきとは言えないという結果となりました。

言い訳

ところで、夫婦別姓を強制すべきだという主張をしている人は見かけません。ですので、この記事は藁人形論法といわれればその通りです。

また、社会制度を経済的価値観のみでの損得で決めるべきではありません。

繰り返しになりますがこの記事では政治的主張を意図していませんし、特定の政治的主張への批判も意図していません。

ちょっとした実験として夫婦別姓のコストとリターンについて考えてみましたが、色々と整理ができて、少なくとも私自身は満足しています。

その他の選択肢

夫婦同姓にしろ別姓にしろ、強制すれば損をする人が出ます。そこで、選択制にすれば誰も損をしないじゃないか、ということになるわけですよね。でも、選択制にした場合のコストとリターンというのも当然あるでしょう。

また、結婚を機に夫婦で新姓を創出した方がリターンが大きいぞ、という家族、個人がいてもおかしくありません。

さらに無姓の強制・選択制が良い、そもそも氏名不要でマイナンバーへの一本化で良いという考え方もあるかもしれません。

また、改めて考えてみたいと思います。(記事として書くかどうかは分かりません)

 

海外留学 - するべきか

こちらの記事を見ました。

b.hatena.ne.jp

 

この記事では留学のコストとリターンについて考えてみます。 

留学のリターン

能力向上

日本経済新聞の記事によると、

留学経験者の方が柔軟性や忍耐力が高まったと考えている人の割合が高い

とのことです。
大雑把に言うと仕事をする上での能力が高い、というわけで年収が高まることは理解できます。

評価の向上

もちろん、語学力も高まっているでしょうし、外国の風俗、商習慣などの知識も高まっているでしょう。
外国での人脈も強みになるかもしれません。

実際に強みになっているかもしれませんし、なっていないとしても外から見たその人の評価を上げる効果はありそうです。
これによって、一般的に年収が高いと考えられる外資系企業やグローバル企業に就職できる確率が向上するはずです。

普遍的な資質

そもそも留学を志す人は積極的な性格の持ち主でしょう。
また、留学するための経済力のある家庭の出身と考えると親の人脈、縁故の力も強そうです。

これらは就職のしやすさや仕事での成果の出しやすさにつながるでしょう。これは、留学してもしなくても変わらない強みです。

しかし、留学をしたと言う事実がその人の積極性や縁故の強さを連想させるという一種のハロー効果もバカにならないと思います。

リターンまとめ

つまり、留学は、

  • 実際に持っている能力
  • 外から見える能力

の両面を底上げし、

  • 就職しやすい
  • 仕事で成果を出しやすい
  • 会社内で過剰に評価してくれる

といった理由で年収を向上させるというリターンを生むと考えます。
それが、記事によると、

男性で平均70万円、女性で同109万円多い

とのことです。

以前、歯の矯正の記事で収益倍率を14倍として計算しました。

payornot.hateblo.jp

 

この記事でも同様とします。
なお、留学によって向上した分と、そもそも持っていたであろう資質による分を半々と考えます。

すると、以下のような結果になります。

  • 男性 70 × 14 = 490万円
  • 女性 109 × 14 = 763万円

留学のコスト

では、留学のコストはいかほどでしょうか。

留学費用

この記事での留学がどの程度のものかはっきり分かりませんが、留学というからには少なくとも学費と生活費がかかります。
合計で大まかに1年200万円くらいから2年で1,000万円くらいまでというところでしょうか。
ここでは350万円と想定することにします。

機会損失

また、その留学に費やした分早く就職できていた(機会損失)可能性がありますので、これをコストとして考える必要があるでしょう。
高校を卒業してそのまま留学するのかもしれませんし、国内の大学とは別に2年留学するかもしれません。
ここでは、記事にある留学未経験者の平均年収をそのまま使うことにします。

男性... 575万円

女性... 330万円

コストまとめ

  • 男性 350 + 575 = 925万円
  • 女性 350 + 330 = 680万円

リターンとコストまとめ

リターンとコストを差し引きしますと、

  • 男性 490 ー 925 = -435万円
  • 女性 763 ー 680 = 83万円

平均的には、男性の場合はマイナス、女性の場合はプラスという結果となりました。大変、興味深い結果です。

もちろん、個別のケースではプラスマイナスが逆転することもありますし、生涯年収から考えると、どちらも誤差レベルという解釈もあるかと思います。

考察

男女の評価

こちらの記事によりますと、

b.hatena.ne.jp

 

女性の方が私的収益率においても教育の収益率が高い傾向

にあるということです。なるほど。
さらに国内では、

女性の基礎的な人的資本面は優れている

にもかかわらず、年収に差があるということです。女性は男性に比べて過少評価されているのです。
その評価の差が留学経験によって(正当に評価されて)縮まるわけです。

新興国の海外留学者

近年、米国アイビーリーグなどへの日本人留学者が減少し、中国・インド人留学者が増加するという減少が発生しています。
もちろん、人口の絶対数が違うのですが、そのような傾向があることは確かです。

能力はあっても中国・インド国内では評価されない、あるいは十分な年収を得られる環境がない学生が、留学経験によって大きく年収を向上させると言われています。(昔の日本人男性がそうであったように)

一方の日本人男性は留学しても効果がないどころかマイナスなわけです。留学者数が減少するのは当然です。

考察まとめ

日本人男性は国内市場で正当または過剰に評価されています。
日本人女性は(少なくとも男性に比べて)過小評価されています。
また、新興国の男性(おそらく女性はより大きく)も過小評価されています。

この記事では、

  • 過大評価されている日本人男性は、留学は割に合わない
  • 日本人女性(新興国も)は、留学すると得である

という結論とします。

おまけ

日本人男性は就職してから海外赴任するとお得

留学で得られる効果の多くは、就職してから海外赴任しても得られるでしょう。
この場合、学費がかからずに給料をもらえる(しかも海外赴任手当分の割り増しがある?)わけですから、「就職してから海外赴任」がお得だと思います。

 

こちらの記事も参考にどうぞ。

payornot.hateblo.jp

 

留学の真実

留学の真実

 

 

ドライブレコーダー - 買うべきか

近年、自動車の運転中(及び駐車中)の映像、音声を記録するドライブレコーダードラレコ)の認知、普及が進んでいます。

その理由としては、技術向上や需要増によって導入コストが下がったことが一つ。もう一つは実際の利用状況の測定、調査や政策的・経済的効果の算出といった知見が蓄えられ、その投資に対するリターン(効果、利益)の認知が進んだためです。

 

映像記録型ドライブレコーダーの搭載効果に関する平成17年度調査について

調査報告 | 全日本トラック協会

GraSPP 授業科目 公共政策の経済評価 2011年度

 

本記事では、個人導入でのドラレコのコストとリターンについて考えてみます。

公的導入のコストとリターン

公的機関や業界団体での測定・調査・算出は、日本全体であったりタクシーや運送業といった単位でのものはそれなりに存在しています。
これらによると導入による効果は大きく、そのコストに十分に見合います。根拠については、後で簡単に触れていきます。
ただし、つけさえすれば良いというわけではなく全車装着や会社単位でのトレーニングが前提となります。
将来的には法整備によって全車への装着義務化する公算が大きいと思われます。

個人導入でのコストとリターン

全車義務化での全体での効果は大きいと書きました。もしそうなれば、本記事自体が無用となってしまいますが、まだまだ時間はかかりそうです。
そこで、全車装着義務化されていない状態を前提として、個人導入して割に合うかどうかを検討する必要があります。

導入におけるコストとリターンをまとめます。

  • コスト
    • 商品価格
    • 導入費用
    • 運用費用
  • リターン
    • 経済的効果
    • 事故防止
    • 賠償低減
    • 盗難防止
    • 燃費向上
    • 非経済的効果

以下、詳細に見ていきます。

コスト

商品価格

Amazonを見てみると2千円から数万円くらいのレンジで商品が存在します。

 

 

価格.comによると、2万円以下の商品が売れ筋のようです。
ここでは、1万円と考えます。

導入費用

依頼すると工賃1万5千円ほどのようです。自分でやれば1時間以内にできる人もいるでしょう。時給換算で千円くらいでしょうか。
ここでは、間をとって8千円くらいと考えます。

運用費用

データを保存したり、運用費用も考えておくべきでしょう。
SDカードが主流でしょうか。Wi-Fi通信できる機種もあり、楽ですがちょっとお高めになります。
ここでは、事故の時だけ参照すれば良いと考え運用の手間0、すなわち運用費用0円とします。

リターン

経済的効果

事故防止

タクシー会社などの調査で事故防止の効果があることが報告されています。
ただし、ドラレコの映像を利用した危険予知トレーニングなどの教育が必要です。
ここでは、個人でわざわざやる人はいないでしょうから事故防止には役立たない、つまり事故防止の経済効果は0と考えます。

 

賠償低減

個人導入での最も期待される効果です。
事故において、相手の過失を証明できる可能性があります。ただし、証拠として確実に採用されるかどうかは分かりません。

また、ここでは任意保険に加入済みであることを前提とします。保険に加入していれば高額の賠償額は補償されますのでドラレコの効果は発生しません。そこで、少額10万円以下の場合にドラレコの効果が発生すると考えます。

平成26年データで、交通事故発生件数は全体で57万件です。

交通事故発生状況 :財団法人 交通事故総合分析センター ITARDA

そのうち、程度別に、

  • 死亡 4千件
  • 重傷 3万9千件
  • 軽傷 53万

ここで、賠償低減の可能性のある事故件数を57万件の半分ほどと考えます。また自動車の運転者を5700万人と考えます。

すると5700万人のうち57万人が事故に遭い、さらにそのうちの57万人が事故にあい、さらに半分がドラレコでの低減効果の対象となります。つまり、1年のうちドラレコで賠償低減のケースに会う確率は、0.05%です。

重症以上の賠償額を1兆1400億とし、過失割合50%、裁判での証拠採用率を50%で考えます。

10万円 × 0.05 × 0.5 × 0.5 = 1,250円。

これをドラレコの耐用年数を7年、割引率を7%と考えて現在価値に直すと約7千円となります。
ドラレコの賠償低減効果は約7,100円との結果になりました。

盗難防止

2013年の車両盗難は619件で保険金支払い額は1件あたり170.9万円。同じく車上狙いで1092件で1件あたり32.6万円。

車両盗難と車上ねらいの2/3は保険適用と考えると364件で1件あたり10万円。単純に12ヶ月でかけると約120万円。これを57万人で考えると、

120万円 × 326 ÷ 57万 = 686円。

これも耐用年数を7年、割引率を7%と考えて現在価値に直すと約3,900円。
ドラレコの賠償低減効果は約3,900千円との結果になりました。

燃費向上

タクシーやトラックにおいては、ドラレコの装着により燃費向上するとの報告があります。

しかし、これも教育を前提としますので、個人導入においては効果0と考えます。

非経済的効果

例えば、ドライブ中の風景を録画して後で楽しむといった使い方が考えられます。
思い出はプライスレスですが、一応、金額に直します。0円とも考えられますし、1万円と言う人もいるかもしれません。

ここでは、千円の効果があるとします。

まとめ

結論

  • コスト 18,000円
    • 商品 10,000円
    • 工賃 8,000円
  • リターン 12,000円
    • 賠償低減効果 7,100円
    • 盗難防止効果 3,900円
    • 非経済的効果 1,000円

差し引き、マイナス6,000円です。

この記事では、ドライブレコーダーの個人導入は「割に合わない」という結論になりました。

もちろん前提となる数字が少し変わると「割に合う」という結果にも成り得ます。(計算違いもあるかもしれませんし)

将来

現状では個人が合理的に考えるとドラレコの導入は割に合いません。実際、多くの人がつけていません。

しかし、例えば技術革新が進んで価格が安くなって装着の手間が0に近づけば割に合うことになります。現状でも全員が一斉につければ全体的な事故低減効果によって全体で得するのですから、すぐにでも義務化するというのも全体で考えれば合理的です。

技術革新が先か法制化が先か、どちらにしても将来は全車装着となりそうです。しかし、繰り返しになりますが現状で個人導入する合理性はなさそうです。

価値評価、行動判定の考え方

今まで、いつくかの記事を書いてきました。

基本的に、ある物を買うべきか買うべきでないか、ある行動をすべきかすべきでないか(行動判定)を考える記事を書いています。
今回の記事では、このブログでコストとリターンを算出(価値評価)する時の方針、考え方を整理してみます。

コストとリターンで考える

今までの記事では、行動すべきかすべきでないかを考えるに当たり、コストとリターンに分けて考えて判断するというやり方をしてきました。
コストは、お金や物、時間を使うということです。ヒト・モノ・カネという言い方もあります。
リターンは、利益・便益つまり何か良いことがある、何らかの価値があるということです。

単純化した例として、

  • 100円のコストで200円のリターンが得られるならば「やるべき」
  • 100円のコストで50円のリターンしか得られないならば「やるべきでない」

ということになるでしょう。

コストとリターンは常にお金の形とは限りません。お金ではないコストを払って、お金ではないリターンを得る場合もあります。
価値観は人それぞれですが、そこで思考を止めては勿体無い。多少強引にでも定量化して、可能な限り金額に換算して考えることにしています。

しかし、コスト・リターンを丸ごと「これくらいの金額」と大雑把に見積もっても、あまりに納得感がありません。
そこで、コスト・リターンを様々な要素に分解して考えます。

コスト

カネ

払いきりで必要な金額がはっきりしている場合はそのまま考えれば良いので簡単です。

金額がはっきりしていても変動が大きい場合や長期に渡る場合などは調整が必要になります。期待値を基準にして、金額の変動リスク分を割り増ししたり、将来の分は割り引いたりします。
絶対額や割増・割引額が小さいと場合は、無視することもあります。

モノ

道具や消耗品が必要になる場合があります。これらも金額に換算します。
そのままコストに乗せるのではなく、耐用年数で割ったりします。

ヒト

人件費、機会損失も考慮します。人件費をいくらに見積もるかは難しい問題ですが、状況に応じて妥当な額で考えます。
ただし、その絶対額が小きときなど無視した方が合理的な場合はそうします。

リターン

リターンつまり価値には客観的・主観的なもの、本質的・付随的なもの様々な価値基準があります。

客観的価値

例えば、お米で考えると「量」がこれに当たります。お米の価値を重さ、グラムで定量化できます。
グラムあたりの価格が分かれば、異なった米の銘柄・異なった重さの商品同士で金額を比べたりすることもできます。

主観的価値

例えば、お米の「質」のうち美味しさなどがこれに当たります。
どのお米を美味しいと思うかは人それぞれです。これは定量化するのが難しいので個人の判断に委ねることになります。
ただ、お米であれば、お米の美味しさにランクをつけた「食味ランク」というものがあります。このような客観的評価と考えて良さそうなものは客観的価値と見なすこともあります。

本質的価値

例えば、お米(食べ物全般)の本質的な価値はそれを食べて空腹を満たし、生きるための栄養、エネルギーになることであると考えます。
空腹を満たさず、栄養エネルギーにならない食べ物に本質的な価値はないでしょう。

付随的価値

例えば、お米の「美しさ」のような要素がこれに当たります。必ずしもお米に求める価値ではありません。さらに、美しいかどうかは主観的評価です。
一方、お米の「白さ」は客観的に測定することが可能です。「白さ」は客観的かつ付随的価値と言えます。

価値のマトリクス

お米の価値を例にまとめると、以下のようになります。

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価値評価においては本質的かつ客観的価値の評価が基本です。
付随的価値、主観的価値は、考え方次第で無限にありますのである程度割り切ります。ただし、付随的価値、主観的価値も判断の要素ではありますので適度に明確化したいと思います。

最後に

この記事では、今までの記事での方針、考え方について書きました。
まとめると、可能な限り、以下のようにしたいと考えています。

  • コストとリターンを要素に分解する
  • 要素を明確にする
  • 客観的に定量化する
  • 金額に換算する

もっと良い考え方、やり方があるはずですので改善していきたいと思います。

おまけ

価値評価、行動判定については、対象の大きさによらず基本的には同じと考えています。

例えば、企業のM&Aにおいても企業価値評価を行ってから行動判定(投資判定)を行います。

同じ金額を出すならより多くの価値を得たい、同じ価値を得るならより少ない金額に抑えたい。世界的企業が企業買収を行うのも個人がお米を買うのも、その意味では同じです。 

 

意思決定理論入門

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M&Aにおける投資価値評価と投資意思決定

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ウイスキーサーバー - 買うべきか

前回、ハイボールの記事を書きました。

payornot.hateblo.jp

 

グラスでハイボールを作る場合はあまり問題になりませんが、缶に直接ウイスキーを注いで作る場合、ウイスキーの瓶はともかく徳用ペットボトルで直接注ぐのは大変です。

この記事では、ウイスキーを注ぐための道具「ウイスキーサーバー」について考えます。

結論から言うと「買うべき」なのですが、様々な選択肢がありますので、それぞれ検討してみます。

ウイスキーサーバーのリターン

  • 重いボトルを持ち上げなくて良い
  • そそぎ口が細く、注ぎやすい
  • 適量を取りやすい
  • 見た目が良い

といったところでしょうか。

ウイスキーサーバーのコスト

100均の容器(約100円)

100円で売ってさえいれば何でも良いのですが、例えば、以下のようなものです。

遠藤商事 ディスペンサー 270cc 白 BDI02271B

遠藤商事 ディスペンサー 270cc 白 BDI02271B

 

 

キッチンコーナーで、ドレッシングボトルとかキッチンディスペンサーなどの名前で探してみてください。

アルコールを入れて大丈夫かが気になりますが、料理酒やドレッシングを入れる前提のものであれば大丈夫なはずです。

様々なデザインのものがあります。使いやすいもの、可愛いもの、上品なもの、自分に合ったものを選びましょう。

費用は100円(+税)ですので、気軽に試してみましょう。お勧めです。

ポアラー(約500円)

要するに瓶に着けるそそぎ口です。日本では、あまり認知されてないかもしれません。

遠藤商事 ポアラー 120-901 ブラック

遠藤商事 ポアラー 120-901 ブラック

 

 

徳用ペットボトルには直接装着できませんので瓶などに詰め替える必要があります。ものは考えようで、高級ウイスキーのボトルに詰め替えてしまえば見た目は良くなります。(当然、中身が変わるわけではありません)

また、口のサイズ適合に注意が必要です。通販で買う場合などは仕様やレビューをしっかり確認しましょう。

注意点に気をつけた上で、お勧めです。

焼酎サーバー(約1,500円〜)

焼酎を想定した商品です。

焼酎 サーバー 2000ml

焼酎 サーバー 2000ml

 

 

素焼き陶器のものでは、アルコールや成分が逃げたり劣化したりすることもあるようです。素焼き陶器が悪いわけではなく、焼酎をあえて素焼きで保存して味を良くするケースもあります。

飲みきりならともかく素人が手を出すものではなさそうです。焼酎サーバーをあえて導入する意義はないかと。お勧めしません。

ワンプッシュ定量ディスペンサー(約1,500円)

まさに今回の用途のために作られた商品です。徳用ペットボトルにそのまま装着でき、ワンプッシュで定量が出せます。

難点を言えば、徳用ボトルがそのまま露出しますので、他人に見られた時に恥ずかしい気持ちになるかもしれません。

見た目さえ気にならなければリターン(利便性)とコストのバランスが良いと思います。お勧めです。

ワンショットメジャー、ショットディスペンサー(約2,500円〜)

バーなどで見たことがあるかもしれません。徳用ペットボトル非対応品の場合、瓶に詰め替える必要があります。

 

 

 

使い勝手はかなり良いですし、見た目も良いです。しかし、価格は全般的に高目です。
金額さえ気にならなければ、お勧めです、と言いたいところですが、そもそもコストと手間を気にして缶に直接ウイスキーを注ぐ荒技を前提とした記事ですのでコストをかけすぎては本末転倒です。

お酒が趣味でコストはともかく楽しみたい人向けです。

まとめ

まずは100均の容器から始めるということでいかがでしょうか。
使っていくうちに、自分がウイスキーサーバーに何を求めるのかがはっきりして来るはずです。そうしたら、お金を出してより高い道具を揃えていくというやり方が良いかと思います。