歯の矯正治療 - するべきか
誰もが気になる歯の矯正
歯の矯正は、多くの人が一度は検討されたことがあるのではないでしょうか。
でも、その費用は数十万円から100万円を超えるケースもあります。さらに長期間に渡って矯正器具を着用するわずらわしさも加わって、躊躇する人も多いと思います。
一度検討して、その後も気になっているとしたらそれは自分自身が納得できていないということかもしれません。
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矯正のコストとリターンが理解できれば、やるにしてもやらないにしても、自分の決断に納得できることでしょう。
この記事では、そのコストとリターンから歯の矯正について考えてみます。
では、まずは結論から。
歯の矯正はやる価値あり
この記事では、矯正をすることで、およそ3百万円の得になるとの結論に至りました。
以下に、詳細を示します。
コストとリターンの計算
コストとリターンを以下のような要素に整理して計算しました。
- コスト(合計113万円)
- 治療費(100万円)
- 時間(6万円)
- 不快感(7万円)
- リターン(合計448万円)
- 健康向上(14万円)
- 満足間(14万円)
- 年収向上(420万円)
それぞれ細かく説明していきます。
コスト
治療期間中に、いくら払うことになるかです。
治療費
治療内容や歯科医院によって様々ですが、調査した平均に余裕を加えて100万円としました。
時間
通院で時間を使うこともコストとして見積もります。
時間あたりのコスト(治療費とは別)は、1,000円とし、通院回数を30回、1回あたりの時間を2時間で計算しました。
不快感
矯正器具をつけることによる違和感や鈍痛、見た目が気になる。それらのマイナス分を1日あたり100円としました。
また、この不快感が続く期間を2年と想定しました。
リターン
矯正後に、いくらの価値が得られるかです。
健康向上
歯並びが良くなることにより健康向上効果が期待できます。虫歯・歯周病のリスク低下、姿勢の向上などなど。
1年あたりの健康向上効果を金額にして1万円としました。
満足感
矯正器具で我慢した不快感は、いずれ報われる時がやってきます。
あんなに嫌だった、人前に出て堂々と笑うことができたり、歯の変なところに食べカスが挟まったりすることが減る。
これら効果による満足感を、1年あたり1万円と換算しました。1日あたり100円の不快感を2年我慢すると、30円分の満足感が永続的に得られる、という計算です。
年収向上
歯並びが良いと、就職面接や昇進、商談や人脈形成で有利になります。そのため、生涯年収の向上が見込まれます。
本来は、仕事の能力や成果で年収が決まって欲しい。ですが、収入は人が印象で決めており、印象は人の見た目で決めているのが事実です。一説には見た目の違いだけで生涯収入で数千万円の違いが出るという話もあります。
これは非常に議論が紛糾しそうな数字です。ここでは、ひと月あたり2,3万円くらい、すなわち1年あたり約30万円が妥当と判断しました。
1年あたりのリターンから生涯リターンを算出
生涯リターンをDCF法で算出します。
東証一部株式の平均PER等を参考に、収益倍率を14倍と置きます。
健康向上効果 + 満足感 + 年収向上 = 1 + 1 + 30 = 32 万円/年
32 × 14 = 448万円 が生涯リターンとなります。
トータルの損益
リターンからコストを引きます。
448万円 - 113万円
つまり、315万円 の得という結果となりました。
最後に
一般的に、歯科矯正はやる価値があるものです。
ただし、人によって効果・リターンは違います。費用についても十分納得できるようにするべきです。
矯正すると得な人
若ければ若いほど、リターンが増加します。つまりお得です。
親御さんはお子さんの将来を考えて、矯正を検討してみてはいかがでしょうか。
若い方は、ちょっと頑張ってお金を貯めてやってみる。それも自分への投資として良い選択だと思います。
また、歯並びの悪い人にとっては、歯科矯正はコストに対するリターンが非常に大きいと考えられます。逆に、元々歯並びの良い人は、矯正によって得られるリターンは少なくなります。
複数の歯医者さんに行ってみよう
費用は、歯の状態によっても歯科医院によっても変わってきます。相談に行ってみてはいかがでしょうか。私も幾つかの歯科医で相談に行きましたが、それぞれで全く違った考え方や料金でした。
もちろん時間はかかりますが歯は一生モノです。幾つかの歯科医で相談して、よく考え、納得してから治療を開始しましょう。
おまけ
自分で計算
この記事では強引に数字を決めてしまいました。でも、実際には、満足度や年収向上度は人によって違うでしょう。
あくまで、一つの目安と考えて頂ければと思います。
コストとリターンを計算できるものを用意しました。ご自身で納得できる数字を当てはめてみてください。
医療費控除
矯正治療が審美的なものだけでなく、健康上の理由で必要と認められる場合には、その費用を医療費として確定申告することにより所得控除を受けることができます。費用には交通費なども含めることができます。
例として年収500万円で、医療費に50万円かかった場合は40万円が控除対象となり、所得税、住民税と合わせて12万円の還付となる計算です。
税制は毎年変更されますし、様々な条件により異なります。医療として認められるかどうか、また税については、歯科医や税理士、税務署に相談しましょう。